今日の議題は、、 ページ1
僕は政治家の家系に生まれ、生まれた時から、政治家になる事が約束されていた、、わけではない。
僕の家は代々、政治家秘書家系。
僕はとある政治家の秘書見習いをしている。
今日は僕が秘書見習いをしているTH氏に付いてきた。
今は選挙期間中、真っただ中で、正規の秘書はとにかくてんやわんやで、忙しい。
で、僕がTH氏について来る事になった。
ロールスロイスの黒い怪しげな車は、、、今日は本宅に置いて有る。
代わりに、白いポルシェを運転する我が雇い主TH氏。
何故、僕が運転しないかというと、場所が分からないからだ。
そこはいつも密会する時に使う邸宅らしく、ナビには出てこないらしい。
しかも、電磁波が乱れるらしく、携帯も使えない。
こんな所が東京都にあろうとは誰が思おうか。
車はドンドン森の奥地に進み、ナビが道なき道を進み始めたところで、THが電源をオフにする。
「あの〜道、分かるんですか?」
白雪姫でも住んでいそうな森の奥地に進む車に、不安を感じて、助手席から声を掛ける。
「あ〜あ?ああ、、僕ね、小さい頃から、お父様に連れて来られてるから、、」
ヒヒ、、と、口を四角く開けて、綺麗な顔を綻ばせる我が主。
「そうなんですか、、」
TH「因みに、秘書見習いで来たのは君が初めてだけどね。まあ、君にはこの世界の事、しっかり知っておいてもらわなきゃいけないしね。」
美しい顔に影が差す。
悪いことを考えてる顔だ。
因みにTHは名だたる財閥の家系であり、代々大物政治家を輩出している。
いつも、ニコニコしていて、女性票の取りこぼしは無い。
その可愛さを備えた美貌と愛想のよさで、幅広い支持層を持ち、当然の事ながら、昔からの支持者達
も、この人の好さそうなTHを支持している。
まあ、裏の顔を知ろうが知るまいが、恩恵を受ける事に変わりはないのだから、当然、支持するに決まっている。
TH「あっ、見えてきた。」
そう言われて、僕がTHから、前方に目線を移せば、突然、森が切り開かれ、緑の手入れされた庭園に
車が入っていた。
「ここ、本当に日本ですか?東京の奥地にこんな敷地があるとは、、」
僕が驚いていると
「まあ、ここは地図上では東京の山奥だからね。只の森林。ああ、、ここで降りて、、」
THはそう言うが、大きな洋館はかなり遠くにあり、この距離を歩くのかと、少々、うんざりする。
TH「ふふふ、、心配しないで。ここからはカートなんだ。」
10人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:sumiko | 作成日時:2022年7月12日 17時